【プレスリリース】仁鮒小学校の解体延期について
(一社)白神山地アートミュージアム
旧仁鮒小学校を愛する会
仁鮒小学校の解体延期について
5月14日(火)15時~16時
能代市記者クラブ(能代市役所)で記者会見を予定しています。
・住民監査請求書の提出について(旧仁鮒小学校を愛する会)
・署名提出後の状況について
(能代市への要望と声明)
プレスリリース(能代市記者クラブ)※公開用
プレスリリース(県政記者クラブ)※公開用
5月14日記者会見 :(一社)白神山地アートミュージアム資料
抗議文、声明文 PDF(公開用)
(WEB資料)
安藤邦廣先生の動画(短縮版 13分)
NPO「木の建築フォラム」
青木慶則さん 廃校フェス2009 動画
Facebookグループ 「天然秋田杉校舎・旧仁鮒(にぶな)小学校を保存し未来へ!」
https://www.facebook.com/groups/1615532399189651
【おしらせ】
「仁鮒小学校創立147年おめでとう。 青木慶則さんと唄う成田為三」
2024年5月25日(土)
13時~
受付「杉ホールひびき」
https://shirakami-art.blogspot.com/2024/04/147-2024525.html
メディア用告知
河北新報社提供:持論時論 24/5/11掲載
最後の天然杉校舎「木都の誇り残して」
(記事転載)河北新報掲載 2024年5月11日 持論時論 坂本真里
「木都能代の希望を未来へ」
自然保護の観点から天然秋田杉の伐採は現在、禁止されている。秋田県能代市ニッ井地域には天然秋田杉で建てられた校舎が五つあった。昨年、切石小が解体され、校庭の桜の大木も伐採された。交流サイト(SNS)は悲痛を訴えた地域の住民だけでなく、全国各地からも含め3万件を超える無念の思いであふれた。
2008年に閉校した旧仁鮒小が地域最後の天然秋田杉校舎となった。二度と建てることのかなわない校舎は、木造建築の専門家から「日本遺産に匹敵する」と評価されている。天井のトラス構造(三角形の集合体で構成する構造形式)が見事な体育館ともども保存、利活用の道を開けないものか。全国には自治体や自治体からの譲による廃校利用の成功例もある。
能代市は廃校となった天然秋田杉小学校5校全てを取り壊す方針を立て、着々と進めてきた。秋田県自体の人口減少は明らかで、能代市とて例外ではない。過疎にあえぐ行政として財政面のみを考えるなら、経費のかかるものは取り壊すのが健全な財政運営のためであり住民のためである、との大義名分は成り立つだろう。
地域の人々の思いはどうなのだろう。地域の誇り、歴史・文化の継承という観点からの検証、文化財的価値としての意義の検酎は十分になされているとはいえない。地元の方と話せば「行政に無理は言えないが、本当は残してほしい」との声が聞かれる。
旧仁鮒小は、日本初の童謡である「かなりや」の作曲者、成田為三(1893~1945)の母校でもある。為三が3歳から17歳までの少年時代を、仁鮒の豊かな自然と、その象徴である旧仁鮒小学校に育まれ、日本を代表する作曲家になった。地元の誇るべき文化が成田為三の碑と共に、ここに残されている。
旧仁鮒小学校校舎や体育館は、世界自然遺産「白神山地」の湧水と米代川に連なるゼオライト(沸石)が育んだ最良の天然秋田杉で建築されている。世界に向けて発信のできる木都能代の誇りであり、仁鮒地区の住民だけでなく、能代市内で母校を失った方々も、せめて旧仁鮒小学校だけは残して欲しいとの思いを寄せている。
保存を求めて、住民団体が署名を集めた。私たち「白神山地アートミュージアム」もインターネットなどを通じ、9000筆を超える署名を集め、校舎の利活用を求める要望書を市に提出した。「響にぶなの楽園」案とし、具体的な利活用例も文書で示し、添えた。
5月25日には成田為三の歌を聴いて育った音楽家の青木慶則さんを仁鮒に招き、為三の曲を参加者と唄うコンサートが行われる。
林業を誇る能代市。行政がそこに暮らす人々への敬愛、土地の歴史への畏敬の念を示すことで、木都能代の人々が未来へと真の希望を持てるようになるためのシンボル。その一つが旧仁鮒小学校の天然秋田杉校舎であるように思えてならない。
校舎保存に向けた行政、市長の英断を期待する。
更新日2024/5/14
公開日2024/5/9
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